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招き猫の歴史・文化

東北の猫神社と招き猫の違いは?宮城・岩手・山形の4か所を紹介

この記事でわかること

  • 東北の猫神社は招き猫でなく猫そのものを祀る
  • 代表は丸森町・田代島・遠野郷八幡宮・猫の宮
  • 猫神の多くは養蚕や漁を守った猫への信仰
  • 丸森町の第6回猫神祭は2027年2月21日に開催

東北の猫神社が祀るのは、置物の招き猫ではなく、猫そのものです。宮城の丸森町や田代島、山形の猫の宮には、蚕や繭をネズミから守った猫への信仰が残っています。

岩手の遠野郷八幡宮では、参拝者を神社まで案内した社務猫が神として祀られました。いずれも、手招きする置物を授かる寺社とは成り立ちが異なります。

研究所では、各地の自治体と観光協会、神社の公式の案内を2026年10月に確かめ、宮城・岩手・山形の4か所を整理しました。招き猫を授かりたい人に向けて、後半では東京や関西の寺社への道筋もまとめています。

東北の猫神社と招き猫の早見表

東北で猫を祀る場所は、猫碑・猫を祀る社・社務猫の社の3つに分けると性格がつかみやすくなります。まず県別の一覧で、4か所の違いを確かめておきましょう。

県別に見る東北の猫を祀る4か所

公式の案内で確かめられた東北の猫を祀る場所は、宮城に2か所、岩手と山形に1か所ずつでした。このうち3か所は、蚕や繭をネズミから守る猫への信仰と結びついています。

東北の猫を祀る場所(2026年10月時点)

県場所祀られている猫種類
宮城県(伊具郡丸森町)まるもりの猫神さま養蚕の神や飼い猫の供養として建てた猫碑猫碑
宮城県(石巻市)田代島の猫神社網の準備中の事故で死んだ猫を弔った社猫を祀る社
岩手県(遠野市)遠野郷八幡宮 猫神社社務猫オトラサマ社務猫の社
山形県(東置賜郡高畠町)猫の宮大蛇から村を守った三毛猫「玉」猫を祀る社

出典:丸森町観光物産振興公社「まるもりの猫神さま」
出典:石巻市「田代島の紹介」
出典:遠野郷八幡宮「猫神社」
出典:高畠町「猫の宮」

表のとおり、4か所はいずれも猫そのものを祀る場所です。置物の招き猫を授与品として受ける寺社とは、信仰の形が大きく異なります。

一方で丸森町の猫神さまは、神社の社殿ではなく、町の道端や寺の境内のあちこちに立つ石碑の総称です。そのため訪ね方も、社への参拝というより石碑を探して歩く町めぐりに近くなります。

東北の猫神が招き猫と異なる点

東北の猫神と招き猫の違いは、猫に「守る」役目を託すか、「招く」役目を託すかにあります。丸森町の観光物産振興公社によると、養蚕が盛んだったころ、大敵のネズミを駆除する猫が「猫神」として祀られました。

公社は、猫神の分布が東北地方や長野県などの養蚕地帯に多いと紹介しています。なかでも宮城県と丸森町に猫神が多いと説明しました。

招き猫と東北の猫神の違い

比べる点招き猫東北の猫神
猫の役目手招きで客や福を招く蚕や繭をネズミから守る、漁を見守る
形片手を挙げた置物石碑・石像・小さな社
置かれる場所店先や家の中道端や寺社の境内、島の中央
主な願い商売繁盛・開運養蚕の成功・大漁・猫の供養

出典:丸森町観光物産振興公社「まるもりの猫神さま」
出典:石巻市「田代島の紹介」

ただし、守る猫と招く猫はまったく別の流れではありません。民俗学者の飯倉義之氏は研究所の取材で、蚕を守る猫もまた福をもたらす存在とみなされていったと語りました。

だるまや熊手と比べると、招き猫は身近な動物である猫の所作を形にした点に特徴があります。東北の猫神を訪ねることは、猫が福の存在になった道筋をたどる旅ともいえるでしょう。

飯倉氏は、北関東から福島、宮城南部にかけての地域に、猫を大事にしてきた文化があるとも話しています。養蚕と猫の関係や、化け猫と招き猫の二つの顔は、インタビュー記事で詳しく紹介しました。

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猫そのものを神として祀る寺社は全国にあります。祀られた理由と一覧は次の記事で紹介しています。

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宮城・丸森町の猫神さま

宮城県南部の丸森町は、猫の石碑「猫神さま」が80基以上見つかっている町です。町の観光物産振興公社が猫碑をめぐる散策や祭りを企画しており、猫神の信仰に触れる入口が整っています。

丸森町の猫神さまのポイント

  • 養蚕の神として、また飼い猫の供養として建てられた猫碑が町内各所に立つ
  • ガイドつきの「猫神さま小道さんぽ」は1人1,000円で、2つのコースがある
  • 第6回猫神祭は2027年2月21日に不動尊クラインガルテン周辺で開かれる

養蚕を守った80基以上の猫碑

丸森町の猫神さまは、養蚕の神様として建てた石碑と、飼い猫を供養した石碑の2種類に分かれます。宮城県が掲載する大内地区の案内でも、こうした猫碑を「猫神さま」と呼んできました。

形もさまざまで、猫の姿を浮き彫りにしたものや石像、文字だけを彫ったものがあります。公社は石碑77基、石像7基を確認済みとし、その数は今も増え続けているそうです。

一方で公社の散策プログラムの案内では、町内で見つかった猫碑は80基以上にのぼると紹介されています。宮城県が掲載する大内地区の案内も、80基以上という数を挙げました。

つまり丸森町の猫碑は、養蚕の暮らしと猫への愛情が石に刻まれた記録です。町内でもっとも多いのは大内地区で、33基が集まっています。

出典:丸森町観光物産振興公社「まるもりの猫神さま」
出典:丸森町観光物産振興公社「猫神さま小道さんぽ まるもり町中編」
出典:宮城県掲載「丸森町の猫神さま 大内版」(発行 大内地区協議会)

猫神さま小道さんぽと猫神祭

初めて丸森町を訪ねるなら、ガイドと歩く「猫神さま小道さんぽ」が手がかりになります。観光案内所を起点に約2kmを歩く「まるもり町中編」では、西円寺と細内観音堂の猫神さまなど9基を見られるのが特徴です。

猫神さま小道さんぽの案内(2026年10月時点)

項目内容
コースまるもり町中編(観光案内所発)・お不動さん編(不動尊公園駐車場発)
距離・時間どちらも約2km、1〜1.5時間
料金1人1,000円(町中編の御朱印つきは1,200円)・当日現金払い
実施時間午前の部10時〜、午後の部14時〜
申し込み希望日の7日前までにフォームか観光案内所(0224-72-6663)へ

出典:丸森町観光物産振興公社「猫神さま小道さんぽ まるもり町中編」
出典:丸森町観光物産振興公社「猫神さま小道さんぽ お不動さん編」

あわせて冬には、公社が主催する「猫神祭」が開かれています。次の第6回は2027年2月21日(日)の10時〜15時30分で、会場は不動尊クラインガルテンのクラブハウスなどです。

2026年2月の第5回には、2日間で約5,000人が訪れました。会場には例年猫神社が設けられ、第5回では愛敬院が祈祷した「猫神さま」が据えられました。

この猫神さまは、町内の大内地区の石工が町内産の石に彫ったものです。ねこがみくじや80基以上の猫碑の写真パネル展もあり、町内を回りきれない人も多くの猫神に会える機会になっています。

出典:丸森町観光物産振興公社「【第6回猫神祭】出店者募集!」
出典:丸森町観光物産振興公社「第5回猫神祭ありがとうございました!」
出典:丸森町観光物産振興公社「第5回猫神祭情報 猫神社・猫耳鳥居・猫神さまパネル展・ねこがみくじ」

丸森町への行き方

丸森町の玄関口は、阿武隈急行線の丸森駅と、まちなかの丸森町観光案内所です。観光案内所は観光物産館「やまゆり館」の中にあり、小道さんぽ町中編の集合場所も兼ねています。

丸森町観光案内所の案内(2026年10月時点)

項目内容
所在地宮城県伊具郡丸森町字町東83-1(やまゆり館内)
営業時間9時〜17時(休業日は年末年始)
電話0224-72-6663
駐車場あり(バスは前日までに連絡)
駅からの足丸森駅で無料の貸自転車(7台)を用意

出典:丸森町観光物産振興公社「丸森町観光案内所(やまゆり館)」
出典:丸森町観光物産振興公社「丸森町へのアクセス」

ただし猫碑は町内の各所に立っているため、行き先を先に決めておく必要があるでしょう。そこで公社は、主な寺への道案内の動画も用意しています。

西円寺・愛敬院・瑞雲寺・細内観音堂の4か所は、動画で道順を確かめられます。初めての人は、観光案内所でパンフレットを受け取ってから歩き始めると迷いにくいでしょう。

宮城・田代島の猫神社

石巻市の沖に浮かぶ田代島には、大漁の守り神として猫を祀る「猫神社」があります。猫が多く暮らす島として知られ、社は島の中央に鎮まる小さなものです。

大漁と繭を守った猫を祀る社

田代島の猫神社は、網の準備中に死んだ猫を、漁師の総元締めが弔ったことから始まったと伝わります。石巻市が紹介する島の伝説では、かつての田代島では繭が作られ、ネズミから繭を守るために猫が大事にされていました。

島では大謀網(だいぼうあみ:沖に仕掛ける大きな定置網)の漁が盛んで、最盛期には7つもの大謀網がありました。漁師たちは番屋で寝起きし、自然に集まってきた猫の動きで天候や漁模様を占っていたそうです。

当時は網を据えるため、錨の代わりに岩を崩して結んでいました。ある日、崩した岩の1つが猫に当たり、猫は死んでしまいます。

大事にしていた猫の死に心を痛めた総元締めが、ねんごろに葬ったのが猫神様の始まりとされています。だからこそ島の猫神社は、繭を守る猫と、漁を占う猫の両方の記憶を伝える場所だといえるでしょう。

この社は、国土交通省の「島の宝100景」にも選ばれました。東北観光推進機構は、猫を祭神とする例は全国的にも少ないと紹介しています。

出典:石巻市「田代島の紹介」
出典:東北観光推進機構「猫神社」
出典:石巻市「田代島」

田代島への渡り方

田代島へ向かう足は、石巻の発着所から出る網地島ラインの船です。島には南部の仁斗田(にとだ)港と北部の大泊港があり、船はどちらにも着きます。

田代島への行き方(2026年10月時点)

区間所要時間の目安
JR仙台駅→JR石巻駅快速で約60分、各駅停車で約85分
JR石巻駅→石巻中央発着所バスで約7分+徒歩約5分
JR石巻駅→石巻門脇発着所バスで約14分+徒歩約5分
石巻中央発着所→田代島船で約40分
石巻門脇発着所→田代島船で約30分

出典:石巻市「田代島の紹介」

猫神社は仁斗田地区の地内にあり、住所は石巻市田代浜字仁斗田です。一方で船の時刻と料金は、市も網地島ライン(0225-93-6125)へ直接確かめるよう案内しています。

島内の交通機関としては、市営の宿泊施設マンガアイランドがレンタサイクルを実施しています。日帰りで猫神社を訪ねるなら、帰りの船の時刻を先に決めてから島を歩くと安心です。

岩手・遠野郷八幡宮の猫神社

遠野市の遠野郷八幡宮には、社務猫として仕えたトラ猫「オトラサマ」を祀る猫神社があります。養蚕や漁の猫神とは違い、実在した1匹の猫を神として祀った社です。

社務猫オトラサマを祀る猫神社

猫神社の御祭神はオトラサマで、御神徳は縁結びと愛猫の健康長寿とされています。神社によると、オトラサマは平成13年(2001年)に遠野市松崎町八幡の家で生まれ、幼名をトラキチといいました。

里子に出された先で家主となじめず、生家に戻ったあとも家出して野良猫になります。ある年の例祭の宵宮祭で、神前に供えた魚を食べて本殿から逃げた猫として目撃されました。

とはいえ、かつての社務猫のトラ猫に生き写しだったため、5匹目の社務猫として迎えられます。オトラサマは朝夕の参拝を毎日続け、参拝者の先に立って社務所から神社まで150メートルを歩きました。

さらに神社は、オトラサマが守札所で参拝者を招いたと記しています。雑誌やテレビでも紹介されたその姿を見ようと、各地から参拝者が訪れました。

オトラサマは平成25年(2013年)9月3日の夕刻、本殿に参拝する姿を最後に八幡山へ姿を消したといいます。偲ぶ参拝者が多かったことから、同じ年にオトラサマの姿を納めた猫神社が建てられました。

店先で客を招く招き猫と、守札所で参拝者を招いた社務猫は、置物と生きた猫の違いはあっても役目が重なります。奉納された絵をもとにした猫神社の御朱印は、2026年10月時点で1枚100円の書き置きです。社務所のおみくじ箱の横で頒布されています。

出典:遠野郷八幡宮「猫神社」

遠野郷八幡宮の由緒とアクセス

遠野郷八幡宮は、800年以上にわたって遠野の人々が崇めてきた八幡神の社です。神社によると、文治5年(1189年)に源頼朝から遠野郷を与えられた阿曽沼広綱が、八幡神を祀ったのが始まりとされます。

その後に遠野は南部領となり、南部直栄が寛文元年(1661年)に八幡宮を現在地へ遷し、流鏑馬の馬場を整えました。猫神社は、こうした歴史をもつ八幡宮の境内にある社の1つです。

遠野郷八幡宮へのアクセス(2026年10月時点)

項目内容
所在地岩手県遠野市松崎町白岩23-19
電話0198-62-2647
電車JR釜石線の遠野駅から約2km(最寄りバス停は八幡宮前)
車釜石道の遠野ICから約10分
駐車場第1(44台)・第2(14台)・第3(100台)

出典:遠野郷八幡宮「由緒と御祭神」
出典:遠野郷八幡宮「交通案内・駐車場」
出典:東北観光推進機構「遠野郷八幡宮紅葉ライトアップ」

ただし9月の遠野まつりの日は、御輿や山車が通るため神社の駐車場を使えません。そのため祭りの時期に車で訪ねる人は、臨時駐車場の案内を事前に確かめておきましょう。

山形・高畠町の犬の宮・猫の宮

山形県高畠町の高安地区には、犬を祀る犬の宮と、猫を祀る猫の宮が向かい合って建っています。高畠町観光協会は、犬と猫を祀る社は全国でも珍しいと紹介しています。

大蛇から村を守った三毛猫「玉」

猫の宮に祀られているのは、庄屋の夫婦が観音菩薩のお告げで授かった三毛猫「玉」です。高畠町の社会教育課によると、物語の舞台は延暦年間(8世紀末〜9世紀初め)の高安村です。高畠町観光協会も、同じ時代の伝説として紹介しています。

子どものいない庄右衛門とおみねの夫婦は猫を可愛がっていましたが、なぜか次々と病死してしまいました。丈夫な猫を祈っていたところ、夢枕に観音菩薩が現れ、翌朝に庭へ三毛猫が姿を見せたといいます。

玉は村中のネズミを捕ってかわいがられ、おみねの行く先へどこでもついて行きました。とりわけ便所では、天井をにらんで今にも飛びかかりそうにうなっていたそうです。

そこで怪しんだ庄右衛門が刀で玉の首を落とすと、首は屋根裏に潜んでいた大蛇にかみつきます。大蛇は、犬に退治された古狸の怨念から生まれたもので、玉が見張っていたため手を出せずにいたのでした。

真相を知った夫婦は悔やみ、玉を手厚く葬って堂を建て、春と秋に供養をおこなったと伝わります。村を守った猫が祀られたという筋は、守る猫としての東北の猫神と重なるものです。

高畠町は、猫の宮が昔は養蚕の神として信仰を集めたと紹介しています。観光協会は「養蚕と商売繁盛の神」とも書いており、商いの願いを託す点では招き猫にも通じるでしょう。

出典:高畠町「猫の宮」
出典:高畠町観光協会「犬の宮・猫の宮」
出典:高畠町観光協会「第39回全国ペット供養祭 開催」

三毛猫が縁起がいいとされてきた言い伝えは、次の記事で紹介しています。

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全国ペット供養祭と訪ね方

犬の宮・猫の宮では、毎年7月下旬に「全国ペット供養祭」が開かれます。高畠町観光協会によると、2026年の第39回は7月25日に開かれ、両別当の読経による追悼供養として案内されました。

犬の宮・猫の宮の案内(2026年10月時点)

項目内容
所在地山形県東置賜郡高畠町大字高安910(高安犬猫やすらぎの郷公園)
電車・車JR山形新幹線の高畠駅から車で約10分
問い合わせ猫の宮 0238-52-2153、犬の宮(林照院)0238-52-0229
全国ペット供養祭毎年7月下旬(2026年は7月25日に終了・参加費4,000円)
供養祭の問い合わせ高畠町観光協会 0238-57-3844

出典:高畠町観光協会「犬の宮・猫の宮」
出典:高畠町観光協会「第39回全国ペット供養祭 開催」
出典:東北観光推進機構「全国ペット供養祭(山形県高畠町)」

供養祭は高安犬猫やすらぎの郷公園の納骨堂前でおこなわれ、2026年は7月18日が申し込みの締め切りでした。なお犬の宮の参道には、作家・戸川幸夫の小説「高安犬物語」を記念する文学碑もあります。

近年はペットの健康を祈ったり供養したりするために参る人が多いと、観光協会は紹介しています。愛猫の供養を考えている人は、翌年の供養祭の案内を観光協会で確かめるとよいでしょう。

東北の猫神社めぐりと招き猫の授かり方

東北の猫神社めぐりは、行事の日程と、船や車の足から先に決めると計画を立てやすくなります。4か所は県をまたいで離れているため、1日に1か所を目安にすると落ち着いて回れます。

季節と行事から決める

日程が決まっている行事は、丸森町の猫神祭と、高畠町の全国ペット供養祭の2つです。田代島と遠野郷八幡宮は行事に合わせなくても訪ねられるため、季節の天候と交通の便で選びます。

東北の猫神社めぐりの日程の目安(2026年10月時点)

時期場所内容
通年丸森町猫神さま小道さんぽ(7日前までに申し込み)
通年遠野郷八幡宮猫神社の参拝と書き置きの御朱印(100円)
通年田代島網地島ラインの船で渡り、島の中央の猫神社へ
2027年2月21日(日)丸森町第6回猫神祭
毎年7月下旬高畠町全国ペット供養祭

出典:丸森町観光物産振興公社「【第6回猫神祭】出店者募集!」
出典:遠野郷八幡宮「猫神社」
出典:高畠町観光協会「第39回全国ペット供養祭 開催」

宮城の2か所は、丸森町が県の南部、田代島が石巻の沖にあり、同じ県内でも離れています。一方で高畠町の犬の宮・猫の宮へは、山形新幹線の高畠駅から車で約10分です。

遠野郷八幡宮は、新花巻駅から釜石線に乗り継いだ遠野駅が起点になります。そのため遠野へ行く日は、八幡宮の参拝を中心に1日を使う予定がよいでしょう。

招き猫を授かりたいとき

この記事で紹介した4か所は、招き猫の授与ではなく、猫そのものへの信仰の場です。家に飾る招き猫を寺社で授かりたいなら、招き猫の縁起を伝える東京や関西の寺社が候補になります。

なかでも東京の豪徳寺と今戸神社は、招き猫の発祥にかかわる伝承をもつ寺社です。一方で大阪の住吉大社 楠珺社では、毎月最初の辰の日に小さな招き猫を1体ずつ授かります。

東北の猫神と、各地の招き猫の寺社を比べながら訪ねると、猫に託してきた願いの広がりが見えてきます。参拝の作法や授与品の受け方は寺社によって異なるため、出かける前に各寺社の案内を確かめてください。

東京と関西の招き猫の寺社は、地域ごとの記事で回り方まで整理しています。

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徳島のお松大権現や伊勢・名古屋の招き猫のまちまで広げて比べるなら、全国の寺社をまとめた一覧が役立つでしょう。

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よくある質問

Q. 丸森町の猫碑をすべて回るための地図はありますか?

A. あります。宮城県が掲載する大内地区の案内では、町内すべての猫神さまの地図が入った本「丸森町の猫碑めぐり」を紹介しています。猫碑は町内の各所に散らばっているため、本や観光案内所の案内を手がかりに、地区ごとに分けて回ると歩きやすいでしょう。

Q. 猫の宮と向かい合う犬の宮には、どんな由来がありますか?

A. 高畠町観光協会によると、和銅年間(8世紀初め)に古狸を2匹の犬が倒したという伝説です。この古狸は都の役人を装い、村人から年貢を集めていたといいます。犬も死んでしまい、村の大難を救った犬を鎮守として祀ったのが始まりとされています。猫の宮の大蛇は、この古狸の怨念から生まれたという筋です。

Q. 福島県にも猫を祀る神社はありますか?

A. 伊達郡川俣町の猫稲荷神社が、猫を祀る社として知られています。川俣町は2025年9月から11月にかけて、道の駅川俣のかわまたおりもの展示館で猫稲荷神社の絵馬展を開きました。町の広報紙は、この絵馬展を暮らしの中の祈りから生まれた「猫神」の歴史を伝える企画として紹介しました。

招き猫研究所がつくる招き猫「Luxen Maneki」

東北の猫神は、石碑や社として土地に根づき、その場所まで足を運んで手を合わせる信仰でした。旅の思い出とは別に、猫に願いを託す一体を家にも置きたいと感じた人はいませんか。

猫碑や社は持ち帰れないものの、どこで誰がどう作ったかがわかる招き猫なら、家で長く飾れます。招き猫研究所を運営する株式会社日本招き猫総合研究所は、瀬戸焼の招き猫「Luxen Maneki」を手がけています。

作り手は六古窯に名を連ねる瀬戸の伝統窯で、金彩は職人が一体ずつ手で描き入れたものです。注文を受けてから仕上げるため、届くまでは約4〜6週間です。特製の桐箱に納めてお送りしています。

まとめ

東北の猫神社に祀られているのは、手招きする置物ではなく猫そのものです。宮城の丸森町と田代島、山形の猫の宮には、蚕や繭をネズミから守った猫への信仰が残っています。

岩手の遠野郷八幡宮では、参拝者を案内した社務猫オトラサマが猫神社に祀られました。猫碑を歩いて探すなら丸森町、船旅とあわせるなら田代島が候補です。次の猫神祭は2027年2月21日なので、冬の丸森町を目指す計画も立てられます。

一方で、招き猫を授かりたいなら東京や関西の寺社が向いています。猫に守ってもらうのか、福を招いてもらうのかで、訪ねる先を選んでください。