この記事でわかること
- 古い招き猫は素材・底の記載・姿・来歴の4点で読み解く
- 二頭身の常滑系は昭和20年代に生まれた形で、年代の目安になる
- 博物館の所蔵品はジャパンサーチで時代や素材ごとに見比べられる
- 買い取る店には許可が必要で、訪問購入は8日間なら解約できる
家にある古い招き猫や、骨董市で見かけた一体の年代と産地は、素材・底の記載・姿・来歴の4点から読み解けます。どれか1つで決めるのではなく、手がかりを重ねていくのが確かな方法でしょう。
形が古風だから明治の品だろう、と見当をつける人も少なくないでしょう。けれども同じ形は長く作り継がれてきたため、形だけでは年代を言い切れないのです。
研究所では、博物館の収蔵品データベースと法令の条文を確かめ、古い一体を読み解く手順をまとめました。値段の目安は載せず、売り買いの決まりや、長く飾るための心得も紹介します。
古い招き猫を見分ける4つの手がかり
古い招き猫の素性は、複数の手がかりを組み合わせて絞り込みます。博物館の目録も、素材や底の書き込みなどを項目ごとに分けて記録しているからです。
見分けるときのポイント
- 素材・底の記載・姿・来歴の4点を合わせて見る
- 底の書き込みや購入日は、年代を決める強い根拠になる
- 博物館の記録にも「不詳」や推定を示す「ヵ」が残る
素材・底の記載・姿・来歴の早見表
最初に見るべきは、手元の一体に直接残っている情報です。素材や底の書き込みは、売り手の説明よりも確かめやすい手がかりでしょう。
古い招き猫を見るときの4つの手がかり
| 手がかり | 見る場所 | わかること |
|---|---|---|
| 素材 | 底の素地、色のはげた部分 | 土人形・張り子・陶磁器・ガラスのどれか |
| 底や箱の記載 | 底面の墨書・鉛筆書き、刻印、箱書き | 産地や作り手、買った場所と日付 |
| 姿 | 体つき、顔、持ち物 | 瀬戸の細身や常滑の二頭身など産地の型 |
| 来歴 | いつ、誰から受け継いだか | 遅くともその時点には存在したという下限 |
出典:名古屋市博物館 収蔵品データベース「張り子『招き猫』」
出典:名古屋市博物館 収蔵品データベース「土人形『招き猫』」
4つのうち、素材と姿は「どの系統か」を、底の記載と来歴は「いつまでにあったか」を教えてくれます。名古屋市博物館の張り子の招き猫には、底に「鈴川ビシヤモン祭にて/二八.二.二一」という墨書があります。
同館はこの書き込みにもとづき、昭和28年(1953年)2月21日の購入として記録しました。つまり、持ち主が底に残した一行が、博物館の年代の根拠になっているのです。
そのため手元の一体も、底を確かめてから系統と年代を考えるとよいでしょう。
博物館の目録に学ぶ記録の読み方
博物館の目録は、わからないことを「わからない」と書き分けている点が参考になります。古い招き猫の素性には、専門家でも決めきれない部分が残るためです。
福岡市博物館は、土でできた招き猫の時代を「近代」とし、制作地を「不詳」と記録しました。同館の陶製のままごと道具(招き猫)は、時代を「明治~昭和時代ヵ」としています。
この「ヵ」は、推定であることを示す書き方です。一方で名古屋市博物館の土人形の招き猫は、底面に鉛筆で「乙川人形」と書かれていました。
同館の記録では、産地は愛知県半田市乙川、時代は大正~昭和前期とされています。素材は「素焼きに着色」、高さは6.6cmです。
だからこそ家にある古い一体も、確かな点と推定の点を分けて考えたいところです。底に記載があれば産地まで絞れますが、ない場合は「時代は近代か」と幅を持たせておくのが誠実な見方でしょう。
素材から見る古い招き猫の年代
招き猫は、土・紙・陶磁器・ガラスと、時代ごとに素材を広げてきた縁起物です。素材がわかれば、その一体が作られた時代の幅も絞り込めるでしょう。
土人形・張り子・陶磁器・ガラスの違い
素材ごとの作り方を知ると、手元の一体がどの流れに属するかが見えてきます。公的な所蔵例と並べると、次のように整理できます。
素材別の作り方と公的な所蔵例
| 素材 | 作り方 | 公的な所蔵例(時代) |
|---|---|---|
| 土人形 | 粘土を型で形づくり、焼いてから胡粉を塗って彩色する | 江戸東京博物館「今戸人形 丸〆猫」(大正~昭和初期) |
| 張り子 | 木型に紙を重ねて張り、乾いてから型を抜く | 名古屋市博物館「張り子『招き猫』」(昭和28年購入) |
| 陶器・磁器 | 成形して窯で焼く。瀬戸は明治30年代に磁器で量産を始めた | 福岡市博物館「ままごと道具(招き猫)」(明治~昭和時代ヵ) |
| ガラス | 型に吹き込んで形をつくる「型吹き」 | 神戸市立博物館「型吹き招き猫形ガラス瓶」(昭和時代前期) |
土人形に塗る胡粉(ごふん)は、カキの殻を砕いてつくる白い顔料です。日本大百科全書によると、土人形は京都・伏見を源流に、全国およそ100か所で作られてきました。
一方でガラスの招き猫には、作り方の跡が残っています。神戸市立博物館は、猫の体に浮き出た3本の線を型の継ぎ目とみて、3つに分かれた割り型で成形したと解説しています。
ほかの縁起物と比べると、素材の幅は招き猫の特徴です。辞典は、だるまを達磨大師の座禅の姿をまねた張り子の人形と説明しています。これに対して招き猫は、土から紙、陶磁器、ガラスまで、さまざまな素材の所蔵例が残っているのです。
江戸の土人形である今戸焼の丸〆猫や、焼き物の素材ごとの違いは、次の2本の記事が詳しく扱っています。
産地ごとの見分け方の要点
産地の型は、その形が生まれた時期より古くはないという目安になります。ただし同じ形はほかの土地でも作られたため、型だけで産地までは特定できません。
今戸・瀬戸・常滑・九谷の早見表
主な産地は、素材と形が生まれた時期で見分けの目安がつきます。比較に必要な要点だけを表にしました。
主な産地の素材と形の目安
| 産地 | 素材 | 形の手がかり | 時期の目安 |
|---|---|---|---|
| 今戸焼(東京都台東区) | 土人形 | 尻に丸で囲んだ「〆」の字が入る丸〆猫 | 江戸時代後期に浅草で流行 |
| 瀬戸焼(愛知県瀬戸市) | 磁器 | 生きた猫に近いスリムな体つき | 明治30年代に磁器の量産が始まる |
| 常滑焼(愛知県常滑市) | 陶器 | 丸い頭と大きな目の二頭身、大きな小判 | 生産は1930年代後半から、二頭身は昭和20年代 |
| 九谷焼(石川県) | 色絵磁器 | 上絵付けによる華やかな彩色 | 大正時代に招き猫が輸出された |
注意したいのは、細身の招き猫がすべて瀬戸とは限らない点です。とこなめ観光ナビの特集ページは、戦前の常滑の招き猫も実物の猫のようにすらりとした体つきだったと紹介しています。
丸い頭と大きな瞳の姿は、昭和20年代に常滑の窯元が原型師とともに形にしたものです。そのため、二頭身で小判を抱えた常滑系なら、戦後の品と考えてよいでしょう。
瀬戸の細身の型の呼び名や、常滑の型が生まれた経緯は、産地ごとの記事で掘り下げています。
形だけで年代を決めない理由
招き猫の形は、生まれた時期を示しても、作られた年を示すとは限りません。人気の型は、ほかの産地や後の時代にも作り継がれてきたからです。
朝日新聞のsippoによれば、常滑の招き猫は高度経済成長の波に乗って広まり、同じ形がほかの土地でも作られていきました。つまり常滑系の姿をしていても、常滑で焼かれたとは言い切れません。
作り手の側にも、形を変えない選択があります。研究所の取材に、常滑の梅月冨本人形園は「モデルチェンジはしない」と答えています。同園は、昭和から大きく変わらない姿を守り続けてきました。
そのため、昭和に生まれた型の招き猫でも、焼かれたのはごく最近という場合があります。形は「この時期より後」の目安にとどめ、底の記載や来歴と合わせて判断しましょう。
形を守り続ける窯元の考え方は、冨本さんへの取材記事にまとめました。
九谷焼の招き猫のアンティーク
九谷焼の古い招き猫は、海外への輸出の歩みと重ねて見ると手がかりが増えます。能美市九谷焼美術館は、明治時代に斎田道開や九谷庄三らが活躍し、多くの九谷焼が海を渡ったと紹介しています。
招き猫も例外ではありません。sippoの年表には、九谷焼の招き猫の輸出が大正時代の出来事として載っています。同館は九谷焼を、各時代の窯が生んだ上絵付けの作風を源流とする色絵磁器として紹介しています。
ただし、絵付けの作風の名前は器を中心に整理されたもので、招き猫の年代を決める証拠にはなりません。作風からは「どの流れの絵付けに近いか」を読み取る程度にとどめましょう。
古九谷から再興九谷、明治の庄三まで、作風ごとの特徴は九谷焼の招き猫の記事で表にまとめました。
公的な所蔵品と見比べる方法
手元の一体に似た招き猫は、公的なデータベースで時代や素材ごとに探せます。博物館が記録した年代の付け方を見ると、自分の一体の見当もつけやすくなるでしょう。
ジャパンサーチで探す手順
博物館の招き猫をまとめて探すなら、国立国会図書館が運用するジャパンサーチが便利です。書籍や文化財、美術など、国内のさまざまな分野の資料情報を横断して検索できます。
研究所が2026年10月17日に「招き猫」で検索したところ、書籍なども含めて376件が見つかりました。次の順に絞り込むと、見比べたい所蔵品にたどり着きやすくなります。
- ジャパンサーチで「招き猫」と入力して検索する
- 画像のある資料に絞り、所蔵する博物館名を確かめる
- 各館の収蔵品データベースで、時代・素材・銘記の欄を読む
- 「招猫」の表記でも検索し直す
なお、古い資料には「招猫」という表記も使われてきました。その表記で検索すると、江戸東京博物館の「今戸人形 招猫」(大正~昭和初期)なども見つかります。
公開されている招き猫の所蔵例
ジャパンサーチからは、全国の博物館が持つ招き猫の年代表記を一度に見渡せます。素材や産地の違う所蔵例を並べると、時代の書き方の幅がよくわかるでしょう。
ジャパンサーチで見られる招き猫の所蔵例(2026年10月時点)
| 資料名 | 所蔵 | 時代の表記 |
|---|---|---|
| 伏見人形「招き猫」 | 江戸東京博物館 | 19~20世紀(近代) |
| 招き猫型菓子入れ | 江戸東京博物館 | 大正期 |
| 菓子用木型 招き猫 | 江戸東京博物館 | 昭和中期 |
| 土人形「招き猫」 | 名古屋市博物館 | 大正~昭和前期 |
| 今戸人形(招き猫) | 金沢くらしの博物館 | 昭和 |
表を見ると、置物だけでなく、菓子入れや菓子の木型まで招き猫の形で作られていたことがわかります。一方で年代は「近代」「昭和」のように幅のある書き方が多く、年まで絞り込める資料は多くありません。
同じ検索で、川崎巨泉の『おもちや画譜』第3集(1933年)など、昭和初期の玩具の画集も見つかります。国立国会図書館デジタルコレクションの資料で、当時の郷土玩具の姿を知る手がかりになるでしょう。
古い招き猫を売る・買うときの法律と注意点
古い招き猫の値段は、買い取る側がそれぞれに査定して決めるものです。研究所では値段の目安は載せず、売り買いの場面にかかわる法律の決まりを整理しました。
売り買いのポイント
- 中古品を買い取る店は、都道府県の公安委員会の許可を受けている
- 買い取りのときの本人確認は、法律で決められた手続き
- 自宅での買い取りは、書面を受け取ってから8日間なら解約できる
古い招き猫の価値の考え方
古い招き猫の価値は、値段と思い出という2つの物差しで考えると整理しやすくなります。買い取りの値段は市場での評価にすぎず、家族が受け継いできた来歴は値段に表れません。
研究所の取材で「物の価値とは何か」という問いに触れたのが、美術史学者の山本陽子氏です。金は実用の道具としては役に立たないのに、みんなが大事だと言うから価値がある、という見方です。
縁起物の価値も、同じように人の思いが支えてきたものといえるでしょう。そのため手放すか迷ったら、値段だけでなく、その一体にまつわる話を家族に聞いてから決めても遅くありません。
縁起物の図像や物の価値をめぐる山本氏の考えは、次の取材記事に詳しく載っています。
古物営業法が定める買い取る店の決まり
古い招き猫を買い取る店は、古物営業法にもとづき、都道府県の公安委員会の許可を受けて営業しています。古物営業法は、盗品の売買を防ぐことを目的とした法律です。
古物営業法の主な決まり
| 場面 | 法律の決まり | 根拠 |
|---|---|---|
| 「古物」とは | 一度使われた物、使うために取引された物、それらに手入れをした物 | 第2条第1項 |
| 買い取る店の許可 | 古物の売買を営むには公安委員会の許可が必要 | 第3条 |
| 店の表示 | 営業所に標識を掲げ、許可証の番号などをネットで公開する(ごく小規模な場合などを除く) | 第12条 |
| 本人確認 | 買い取るときに相手の住所・氏名・職業・年齢を確かめる。対価が1万円未満なら原則不要 | 第15条、施行規則第16条 |
一方で法律は、古物を売ることだけをおこなう営業を、許可が必要な古物営業から外しています。そのため、自分の招き猫を店に売る側に許可は求められません。
店で身分証を求められるのは、第15条の本人確認にあたるためです。ただし対価が1万円未満の取引なら、本・ゲームソフトなど一部の品目を除き、この確認は省けると施行規則が定めています。
売り先を選ぶときは、店頭の標識やサイトに許可をした公安委員会の名称と許可証の番号があるかを確かめておきましょう。
自宅での買い取り(訪問購入)の決まり
業者が家に来て品物を買い取る訪問購入には、特定商取引法による売り手の保護があります。国民生活センターによると、訪問購入の相談は2022年度に7,722件で、2018年度以降で最も多くなりました。
契約者の8割近くは60歳以上です。特定商取引法は、訪問購入について次のような決まりを設けています。
- 勧誘を頼んでいない人に、家などで勧誘してはならない(第58条の6)
- 書面を受け取った日から8日間は、売買契約を解除できる(第58条の14)
- 解除できる期間中は、品物の引き渡しを拒める(第58条の15)
政令が訪問購入の対象から外す品物は、自動車・家具・書籍など6種類です。置物はこれに含まれないため、招き猫の訪問購入にもこれらの決まりが当てはまります。
国民生活センターは、突然訪ねてきた業者を家に入れないよう呼びかけています。不安があるときは、消費者ホットライン「188」で近くの消費生活センターに相談してください。
古い招き猫を迎えて飾るときの心得
古い招き猫を家に迎えるときは、寺社の授与品かどうかを確かめ、傷みを直し、記録を残すの3点を押さえると安心です。古い一体ほど、来歴と状態を知ってから飾り始めたいところでしょう。
寺社で授かった招き猫か確かめる
骨董市で出会った一体が、寺社で授かった招き猫だったということもあります。寺社の招き猫には、その寺社ならではの姿や納め方があるためです。
豪徳寺がその一例です。同寺が授ける招福猫児(まねきねこ)の特徴は、右の前足を上げ、小判を抱えていない姿でしょう。寺の案内では、奉納は決まりではないとしつつ、願いがかなってから納める参詣者が多いと紹介されています。
豪徳寺のように、寺社の招き猫には、願いを込めて授かり、かなえば寺社へ納めるという流れをもつものがあります。そのため姿から寺社の授与品とわかったら、迎える前にその寺社の考え方を確かめておくと落ち着いて飾れるでしょう。
寺社ごとの返し方や、古い招き猫を手放すときの選び方は、処分の記事で整理しています。
縁起が気になるときの考え方
他人の手を経た招き猫を迎えることに、ためらいを覚える人もいるでしょう。縁起物は、合理的な理屈よりも気持ちの面で人を支えてきたものだからです。
人が縁起物に手を合わせる理由を、研究所は民俗学者の島村恭則氏に尋ねました。島村氏は、その心の底に「不安」があるとみています。不安を場所やモノ、儀式に預ける営みとして、縁起物を捉える見方です。
つまりこの見方に立てば、大切なのは古いかどうかより、その一体を前にして気持ちが落ち着くかどうかといえます。迷うなら、来歴を知ったうえで、飾りたいと思えるかを基準に決めるとよいのではないでしょうか。
縁起物と人の心について島村氏が語った取材は、次の記事で読めます。
欠けやひびは金継ぎで直す
焼き物の招き猫の欠けやひびは、金継ぎで直して飾り続けることもできます。金継ぎは、陶磁器の割れや欠けを漆で接着し、継ぎ目を金や銀などの粉で彩る日本独自の修理法です。
デジタル大辞泉は、修理の跡を「景色」と呼んで楽しむと説明しています。あわせて、いまは漆ではなく合成の接着剤で継ぐ例もあると添えていました。
政府広報オンラインの英文誌は、伝統の金継ぎに使う漆には、肌がかぶれる危険があると紹介しています。自分で直すより、陶磁器の修理を扱う工房に、漆を使うかどうかも含めて相談するのが確実です。
なお、張り子や土人形の招き猫は、窯で焼いた陶磁器とは素材が違うため、同じ直し方が向くとは限りません。直す前に、どの素材でできているかを確かめておきましょう。
手元の一体の記録を残す
古い招き猫を受け継いだら、博物館の目録にならって記録を残すと、次に受け継ぐ人の手がかりになります。名古屋市博物館の張り子が年代を確かめられたのも、持ち主が底に買った場所と日付を書いていたからでした。
博物館の目録の項目を手本にすると、残しておきたい情報は次のとおりです。
- 素材(土・紙・陶磁器・ガラスなど)
- 高さ・幅・奥行
- 底や箱の書き込み、刻印
- 手に入れた場所と年月日、譲ってくれた人
そのため記録は紙に書いて箱に入れるか、写真と一緒に保存しておくとよいでしょう。いま分かることを書き残せば、手元の一体はやがて来歴の確かなアンティークになっていきます。
来歴を書き残すように、これから迎える一体も、次の世代へ手渡せる作りかどうかが気になるところです。招き猫研究所を運営する株式会社日本招き猫総合研究所では、招き猫ブランド「Luxen Maneki」を展開しています。産地は瀬戸焼で、金彩は伝統窯の職人の筆によるもの、どの一体も受注生産です。
お届けには桐でつくった専用の箱を使っています。桐は湿気を吸っては吐き、中の物を守る木です。
よくある質問
Q. 招き猫の「アンティーク」と「レトロ」は何が違いますか?
A. 辞書では、アンティークは価値や珍しさをもつ古い美術品・道具を指す「骨董」の言い換えです。一方のレトロは、懐古的なさまを表します。実際に古い品をアンティーク、昔風の雰囲気の品をレトロと呼び分けると混乱しません。
Q. 家にあった招き猫をフリマアプリで売るのに許可は必要ですか?
A. 古物営業法は、古物を売ることだけをおこなう営業を許可の対象から外しています。自分の招き猫を売るだけなら、通常は許可はいりません。ただし買い取って売ることをくり返すと許可が必要な場合があるため、迷ったら都道府県警察に確かめましょう。
Q. 骨董店で買った招き猫が盗品だった場合はどうなりますか?
A. 古物商が買い受けた品が盗品だった場合、被害者は盗まれた時から1年以内なら、古物商に無償で返すよう求められます。古物営業法第20条の定めです。購入するときは、許可証の番号を掲げた古物商から買い、領収書など来歴がわかるものを受け取っておくと安心です。
招き猫研究所がつくる招き猫「Luxen Maneki」
古い招き猫の魅力は、作られた場所と、受け継がれてきた時間が見えることにあります。新しく作られた招き猫に、そうした来歴は生まれるのかと感じる人もいるでしょう。
「Luxen Maneki」は、当研究所を運営する会社のブランドです。日本六古窯のひとつ・瀬戸で焼いた招き猫を届けています。伝統窯の職人が筆で金彩を施し、ご注文から完成までは約4〜6週間かかります。
どこで、どのように作られたかが分かる一体は、いつか誰かに受け継がれるときの確かな手がかりになるはずです。受け継ぐことを考えて一体を選ぶなら、その作られ方にも目を向けてみてください。
まとめ
古い招き猫の年代と産地は、素材・底の記載・姿・来歴の4点を重ねて読み解きます。とくに底の書き込みや購入日は、博物館も年代の根拠にしている強い手がかりです。
産地の型は「その形が生まれた時期より古くはない」という目安にとどめ、形のみで年代を判断しないことが大切です。似た所蔵品は、ジャパンサーチで時代や素材ごとに見比べられます。
売るときは、公安委員会の許可を受けた古物商を選び、自宅での買い取りなら8日間は解約できることを覚えておいてください。手元に残すなら、分かることを記録に書き残し、次に受け継ぐ人へ来歴を手渡しましょう。








