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招き猫のご利益・縁起

招き猫の処分はどうする?供養や返納、捨て方を自治体と寺社の案内から解説

この記事でわかること

  • 寺社で授かった招き猫は、その寺社の案内に沿って返す
  • 古札納所やどんど焼きでは、陶器の置物を断る神社がある
  • 陶器の招き猫は自治体によって不燃ごみにも普通ごみにもなる
  • 招き猫に寿命の決まりはなく、割れても凶兆とは限らない

招き猫を手放す方法は、寺社に返す・人形供養・自治体のごみの3つに分かれます。どれを選ぶかは、その一体を寺社で授かったのか店で買ったのか、そして何でできているかで決まるでしょう。

古いお守りと同じように、近くの神社へ持って行けばよいと考える人もいるかもしれません。ところが陶器の置物は、神社の古札納所やどんど焼きで受けない例が少なくないのです。古札納所(こさつおさめしょ)とは、古いお札やお守りを納める場所を指します。

研究所では、寺社・自治体・人形の業界団体が出している公式の案内を確かめ、手放し方を整理しました。寿命の考え方や、割れたときの向き合い方、古い招き猫の見方もあわせて紹介します。

招き猫の処分方法は3つ

招き猫の行き先は、「どこで迎えたか」と「何でできているか」の2点で決まります。最初に3つの方法を比べ、手元の一体がどれに当たるかを確かめておきましょう。

処分方法の早見表

迷ったときの出発点は、その招き猫を授かった場所です。寺社で授かった一体には、その寺社が示す返し方があります。

招き猫の3つの手放し方(2026年10月時点)

方法向いている招き猫受付の条件の例確かめる先
授かった寺社に返す豪徳寺や住吉大社などで授かった招き猫返し方や時期は寺社ごとに異なる授かった寺社の公式サイト・授与所
人形供養に出す店で買った招き猫、思い入れの深い招き猫主催者によっては陶器製を受けない人形供養を営む寺社・団体
自治体のごみに出す店で買った招き猫素材と大きさで区分が変わるお住まいの自治体の分別表

一方で、店や窯元で買った招き猫には、決まった返し先がありません。そのため人形供養かごみかを、気持ちと素材に合わせて選ぶことになります。

どちらを選んでも、招き猫を粗末に扱ったことにはなりません。大切なのは、受け付ける側の決まりを守って送り出すことでしょう。

手放す前に確かめたい3つのこと

処分の行き先を決める前に、手元の招き猫について次の3点を確かめておくと迷いません。

なかでも素材は見落としやすいものの、処分の可否を分ける大事な点です。愛知県の観光サイトは、瀬戸系の招き猫をスリムな磁器、常滑系を二頭身の陶器として紹介しています。

どちらの産地の招き猫も焼き物のため、神社のお焚き上げでは「燃えないもの」として扱われることがあります。そのため素材を知っておくと、持ち込んでから断られる事態を避けられるでしょう。

陶器と磁器の違いや、焼き物の招き猫が生まれる産地は、素材を軸にした記事で整理しました。

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寺社で授かった招き猫の返し方

寺社で授かった招き猫は、授けた寺社の作法に沿って返すのが基本です。猫をまつる寺社では、返すことそのものが信仰の一部になっている場合もあります。

寺社ごとの返し方のポイント

  • 豪徳寺:奉納の決まりはなく、願いがかなったあとに納める人が多い
  • 住吉大社:小猫を48体集めて中猫、さらに大猫と交換していく
  • お寺で授かった招き猫は、神社の古札納所に納めない

豪徳寺は願いがかなったあとに奉納所へ

東京都世田谷区にある豪徳寺の境内には、「招福猫児奉納所」が設けられています。寺の公式サイトによると、奉納について定めた決まりは特にありません。

そのうえで寺は、招福猫児にこめた願いが成就してから奉納する人が多いと紹介しています。つまり豪徳寺の招福猫児は、期限が来たから返すものではなく、お礼に納めるものといえるでしょう。

この考え方の背景には、寺が伝える教えがあります。寺の説明では、招福猫児がもたらすのは人とのつながりである「縁」で、福をじかに授ける存在ではありません。

その縁を実らせるのは本人の行いだ、というのが寺の教えです。だからこそ奉納は、願いを後押ししてくれた猫への感謝を形にする行いと受け止められます。

なお、ほかの寺社や店で求めた招き猫を受け入れるかについて、寺はウェブ上で触れていません(2026年10月確認)。持ち込む前に、寺の授与所で尋ねてください。

招福猫児の授かり方や値段、境内の見どころは、豪徳寺を一か所に絞って紹介した記事で確かめられます。

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住吉大社は小猫を集めて大きな猫と交換する

大阪の住吉大社では、招き猫を納めることが、次の猫を迎える手続きになっています。毎月最初の辰の日の初辰(はったつ)まいりで、楠珺社(なんくんしゃ)の小猫を1体ずつ授かる習わしです。

小猫が48体そろったら、満願成就の証として神社に納め、一回り大きな中猫と交換します。その先も集め続け、中猫2体と小猫48体がそろった12年目には、大猫と交換できると神社は案内しています。

左右の手の大猫がそろう24年で大願成就とされ、年月をかけて小猫から大猫へと育てていく仕組みです。

ただし、途中で集めるのをやめたときの返し方は、2026年10月に確かめた神社のウェブサイトに載っていませんでした。迷ったときは、楠珺社に相談するのが確かでしょう。

初辰まいりの回り方や招福猫の種類は、住吉大社だけを扱った記事にまとめました。

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お松大権現・今戸神社・檀王法林寺の案内

招き猫ゆかりの寺社でも、公式に返し方を示している所と、示していない所があります。公式サイトで確かめられた範囲を表にまとめました。

招き猫ゆかりの寺社の返し方(2026年10月時点)

寺社公式サイトで確かめられる返し方公式サイトに記載がないこと
豪徳寺(東京都世田谷区)招福猫児奉納所に納める。決まりは特にないほかで求めた招き猫を受けるか
住吉大社 楠珺社(大阪市)小猫48体で中猫、さらに大猫と交換する途中でやめた場合の返し方
お松大権現(徳島県阿南市)借りた招き猫に1体を足し、2体で返す―
今戸神社(東京都台東区)12月31日に古神札焼納式をおこなう招き猫の返し方
檀王法林寺(京都市左京区)―招き猫の返し方

お松大権現には、社殿の招き猫を借りて家でまつる「勧請(かんじょう)」というならわしがあります。願いがかなうか1年が過ぎたら、社務所で1体を求めて2体にして返す、倍返しのならわしです。

対して今戸神社の年中行事には、大晦日の古神札焼納式が載っています。とはいえ、招き猫がその対象になるかまでは書かれていません。

案内がない寺社で授かった一体は、持ち込む前に電話か授与所で尋ねるのが確実です。招き猫ゆかりの寺社を全国から探すなら、地域ごとに整理した一覧の記事が役立つでしょう。

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お寺の招き猫と神社の古札納所

豪徳寺や檀王法林寺のように、お寺で授かった招き猫は、近所の神社に納めるのは避けたほうが無難です。東京都小平市の小平神明宮は、寺やほかの宗教のものは「神観念」が違うため預かれないと案内しています。

そのうえで同宮は、それぞれの宗教に合った納め方があるので、授かった所へ返すよう呼びかけました。古いお札やお守りも授かった神社に返すのが基本で、郵送で預かる所もあるため、授かった先にまず問い合わせるよう勧めています。

一方で、北海道根室市の金刀比羅神社は、ほかの神社のお守りやお札も納められるとしています。つまり神社どうしなら受ける所があっても、お寺のものはお寺へ返すのが筋といえるでしょう。

遠方のお寺で授かった招き猫なら、そのお寺に遠くからの返し方を尋ねてみてください。

寺社で引いた招き猫おみくじの、中の招き猫や紙の扱い方は別の記事で紹介しています。

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店で買った招き猫の手放し方

店や窯元で買った招き猫は、人形供養に出すか、自治体のごみに出すかを選びます。神社の古札納所やどんど焼きは、陶器の置物を受けない例が目立つので気をつけましょう。

店で買った招き猫を手放すときのポイント

  • 古札納所・どんど焼きは陶器の置物を受けない神社が目立つ
  • 人形供養は、陶器製を受けるかどうかが主催者で正反対
  • 陶器の区分は自治体ごとに違い、大阪市は普通ごみ

古札納所やどんど焼きと陶器の置物

神社のお焚き上げは、お札やお守り、正月飾りを火で送るための神事です。そのため燃えない陶器の置物は、古札納所やどんど焼きで預からないと明記する神社が目立ちます。

神社のお焚き上げでの陶器の置物の扱い(2026年10月時点)

神社公式の案内
鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)寺社以外で買った縁起物は承らない(御神霊が入っていないためお焚き上げは不要)
鎮守氷川神社(埼玉県川口市)どんど焼きで、陶器の置物などの不燃物は預からない
國定赤城神社(群馬県伊勢崎市)燃えない陶器は預からず、自治体のごみのルールで家庭で処分する
金刀比羅神社(北海道根室市)置物は納められない

なかでも鹿島神宮の説明は、店で買った招き猫を手放すときの考え方として参考になります。神宮は、寺社以外で求めた縁起物には御神霊が入っていないため、お焚き上げは不要だとしました。

一方で鎮守氷川神社は、お焚き上げはごみの処分ではなく神事だと強調しています。受け付けない物を置いていく人が増えると、地域で続いてきた行事そのものが続けにくくなるのです。

人形供養に出す

思い入れがあってごみに出しにくい招き猫には、人形供養という選択肢があります。ただし、陶器製を受け付けるかどうかは主催者によって正反対です。

陶器製の人形の受付(2026年10月時点)

主催受付の方法陶器製の扱い費用
日本人形協会(東京大神宮の人形感謝(供養)祭で供養)ゆうパックで一年中受付木彫り・陶器の人形も受付1箱5,000円+送料
岩槻城址公園の人形供養祭(さいたま市)人形塚の受付へ持ち込む(事前受付もある)陶器製人形・だるまなどは受けない1軒3,000円から

出典:一般社団法人日本人形協会「人形感謝(供養)」
出典:さいたま市「人形を処分する際の、人形供養について教えてください。」

日本人形協会は、顔がついているものなら基本的に受け付けるとしています。そのうえで、受付できるものの例に木彫り・陶器の人形を挙げました。

ただし、協会の案内に「招き猫」という品目は載っていません。申し込む前に事務局へ、招き猫も対象になるかを確かめておくと安心でしょう。

あわせて、付属のガラスケースや台座、収納箱は協会の受付の対象外です。人形本体と付属品を分け、付属品は自治体の分別に従って処分してください。

自治体のごみに出すときの分別

店で買った招き猫は、お住まいの自治体の分別に従ってごみに出せます。ただし陶器の扱いは自治体ごとに異なり、同じ招き猫でも区分の名前や出し方に違いが出るため、注意が必要です。

陶器の招き猫を出すときの区分の例(2026年10月時点)

自治体陶器・磁器の区分出し方の注意(公式の案内)
東京都世田谷区不燃ごみ(陶磁器)植木鉢は陶器製なら不燃ごみ、プラスチック製なら可燃ごみ
横浜市燃えないごみ箱や新聞紙、厚紙で包み、「陶器」など品物名を書く
名古屋市不燃ごみ(ガラス・陶磁器類)45リットルの指定袋に入らないものは粗大ごみ(2026年10月収集分から)
大阪市普通ごみ(せとものの置物などで最大の辺が30cm以内)厚紙などで包み、袋に「キケン」と書く

表のとおり、大阪市は陶器の置物を普通ごみとし、世田谷区や名古屋市は不燃ごみとしています。つまり「陶器は燃えないごみ」と一律には言えません。

割れると危ないため、横浜市や大阪市は紙で包み、中身がわかる表示をするよう求めています。樹脂など陶器以外の招き猫は区分がさらに変わるので、自治体の分別表で素材ごとに確かめてください。

塩と紙で清めてから出す作法

ごみに出す前に、塩で清めて紙に包みたいと考える人もいるでしょう。根室市の金刀比羅神社は、時期を過ぎたしめ縄や松飾りについて、塩をふって紙で包み、燃やせるごみに出すよう案内しています。

ただし、これは正月飾りに向けた案内で、招き猫の作法ではありません。招き猫についてこの作法を定めた寺社の公式な案内は、研究所の調査では出てきませんでした。

とはいえ、感謝を込めて送り出したいなら、この作法にならうのもひとつの方法です。その場合も、陶器の招き猫は燃やせるごみではなく、自治体が定めた陶器の区分で出すことを忘れないでください。

割れた・欠けた招き猫の意味と直し方

招き猫が割れたことに、寺社や辞典が定めた特別な意味はありません。不吉と決めつけず、直して飾るか、感謝して手放すかを落ち着いて選べば十分です。

割れたことを凶兆と決めつけない

招き猫が割れると、「身代わりになった」「悪いことの前ぶれ」などと語られることがあります。けれども、こうした意味づけを寺社が公式に示している例は、研究所の調査では見つかっていません。

民俗学者・島村恭則氏への研究所のインタビュー記事は、縁起物に金運を上げる科学の裏付けはないと整理しています。そのうえで、人が縁起物に手を合わせる根っこには「不安」があるという島村氏の見方を紹介しました。

記事は四十九日のような弔いの儀式も、目に見えない気持ちを形にして整える営みと同じ線上に置いています。だからこそ割れた意味の正解を探すより、落ち着かない気持ちをどう整えて送り出すかを考えたいところです。

まずは破片でけがをしないよう、紙で包んでから片付けましょう。そのあとで、直すか手放すかを決めても遅くはありません。

島村氏が縁起物と人の心について語った取材の全文は、次の記事に収めました。

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金継ぎで直して飾り続ける

欠けやひびが小さければ、直して飾り続けるという道もあります。日本には、割れた陶磁器を漆でつなぎ、継ぎ目を金や銀の粉で飾る「金継ぎ」という修復の技法があります。

政府広報オンラインの英文誌は、茶の湯の茶碗の割れや欠けを直す技術として金継ぎを紹介しました。茶の湯の世界では、継ぎ目を自然の「景色」に見立てて楽しんだといいます。

ただし、招き猫のような置物の修理を請け負うかどうかは、工房ごとに異なります。直したいときは、陶磁器の修理を扱う工房に、置物も受けるかを先に確かめてください。

招き猫の寿命と手放す時期

招き猫には、何年で替えるという決まった寿命がありません。1年ごとに納めるお札やだるまとは、ここが大きく違います。

招き猫に決まった寿命はない

「招き猫の寿命は1年」といった話を見かけることがありますが、寺社の公式な案内に根拠は見当たりません。豪徳寺は奉納に決まりはないとし、住吉大社は小猫を4年かけて集める習わしを伝えています。

どちらも、1年で手放すことを前提にしていない点で共通しています。

そのため1年説は、根拠のわからない俗説として受け止め、気にしすぎないのがよいでしょう。手放す時期は、願いがかなったときや暮らしの節目など、自分が納得できる区切りで決めてかまいません。

もちろん、ほこりを払いながら長く飾り続けるのも、招き猫との自然な付き合い方です。

お札・だるまとの違い

お札やお守り、だるまには、1年をひとつの区切りに納める習わしがあります。招き猫と並べると、手放す目安の違いが見えてくるでしょう。

縁起物ごとの手放す目安

縁起物手放す目安公式の案内
お札・お守りおおよそ1年で新しいものに替え、神社に納める鹿島神宮・金刀比羅神社(根室市)・明治神宮
だるま1年を無事に過ごせたときや願いがかなったときに、もう片方の目を入れる少林山達磨寺(だるま供養も受ける)
招き猫決まりはない(寺社によって奉納や交換の習わしがある)豪徳寺・住吉大社

明治神宮の古神符納礼所の解説も、お守りは役目を終えたときか1年を過ぎたら返すものと説明しています。対して招き猫は、手招きする猫の姿そのものを飾る縁起物です。

願いがかなえば寺社にお礼として納め、そうでなければ同じ一体を長く家に置き続けられます。年ごとに替える決まりを持たない点に、招き猫ならではの特徴があるといえるでしょう。

だるまや熊手、福助と比べた招き猫の位置づけは、縁起物の記事で掘り下げています。

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長く手元に置くと決めたら、次に気になるのは、飾らない時期のしまい方ではないでしょうか。招き猫研究所を運営する株式会社日本招き猫総合研究所は、招き猫ブランド「Luxen Maneki」を手がけています。完成した一体は、桐で仕立てた専用の箱に収めて手元へ届けます。

桐は湿気を取り込んでは逃がし、中の物を守る木で、燃えにくいことから、かつては金庫の内側の箱にも選ばれました。

古い招き猫に価値はあるか

古い招き猫がいくらの品か、すぐに判断できる公的な物差しは見当たりません。手放す前に、産地と来歴を手がかりに、どんな一体なのかを確かめておくと後悔が少なくなります。

産地と型から古い招き猫を見る

古い招き猫の姿には、産地ごとの違いが表れるものです。先に触れたとおり、愛知県の観光サイトは瀬戸系をスリムな磁器、常滑系を二頭身の陶器として紹介しています。

一方で、形が古くても、作られた年代が古いとは限りません。日本招猫倶楽部は、途絶えた郷土玩具の名品などを瀬戸の製陶技術で復刻し、主に会員向けに頒布してきました。

復刻品のひとつに「おもなが招き猫」があります。同倶楽部はそのもとの産地を「古瀬戸または九谷焼」と推定し、言い切ってはいません。

そのため家にある古い一体も、形だけで年代や産地を言い切らないほうが確かです。

瀬戸の古い型の呼び名や、九谷焼の古い品の見方は、それぞれの産地の記事で紹介しています。

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手放す前に確かめたいこと

古い招き猫を手放すか迷ったら、次の3点を控えておくと判断しやすくなります。

とくに寺社で授かった品なら、授かった寺社に返す道を先に考えたいところです。家族から受け継いだ一体なら、由来を聞ける人がいるうちに話を聞いておくと、残すか手放すかを決めやすくなります。

ただし、古い招き猫の値段は状態や来歴に左右されるため、研究所では目安を示していません。今戸焼のように、産地の歩みを知ると手元の一体の見え方が変わるかもしれません。

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古い招き猫の年代や産地の見分け方と、売る・買うときの法律の注意点は次の記事で紹介しています。

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よくある質問

Q. 招き猫は自宅で処分できますか?

A. できます。店で買った招き猫は、お住まいの自治体の分別に従ってごみに出せます。陶器は自治体によって不燃ごみや普通ごみなど区分が違うため、分別表で確かめましょう。寺社で授かった一体は、授かった寺社に返し方を先に尋ねてください。

Q. 招き猫を寄付するとどうなりますか?

A. 寄付先の団体によって、受け入れる品目や、届いた品の使い道が異なります。送る前にその団体の案内で、受け入れの可否とその後の扱いを確かめましょう。寺社で授かった招き猫は、寄付ではなく授かった寺社に返すのが本来の流れです。

Q. 招き猫の台座やガラスケースも一緒に供養できますか?

A. 付属品を受け付けない人形供養があります。日本人形協会は、付属のガラスケースや台座、収納箱を受付できないものに挙げています。さいたま市の岩槻の人形供養祭も、ガラスケースを引き受けていません。付属品は外して、自治体の分別に従って処分しましょう。

Q. 遠方の寺社で授かった招き猫はどう返せばいいですか?

A. 授かった寺社に、電話などで返し方を尋ねるのが確かな方法です。小平神明宮のように、郵送で預かる神社があることを案内している例もあります。お寺の招き猫を近くの神社に納めるのは、寺のものを受けない神社があるため避けたほうがよいでしょう。

招き猫研究所がつくる招き猫「Luxen Maneki」

招き猫には決まった寿命がなく、一体と長く付き合える縁起物です。とはいえ長く飾るとなると、作りの確かさや、しまうときの扱いが気がかりになる人もいるでしょう。

当研究所と同じ会社が運営する「Luxen Maneki」は、六古窯のひとつ瀬戸焼の招き猫です。伝統窯の職人が金彩を筆で一体ずつ描き入れ、受注後およそ4〜6週間をかけて完成させています。

お届けの際には、桐でこしらえた専用の箱を用いています。長く付き合う一体を探すときの選択肢のひとつとして、作り方を確かめてみてください。

まとめ

招き猫の処分は、寺社に返す・人形供養・自治体のごみの3つから選べます。寺社で授かった招き猫は、豪徳寺の奉納や住吉大社の交換のように、その寺社の案内に沿って返すのが基本です。

店で買った招き猫は、神社の古札納所やどんど焼きで受けない例が目立ちます。そのため人形供養か自治体のごみが現実的な行き先になるでしょう。陶器の区分は自治体ごとに違うので、分別表で確かめてから出しましょう。

招き猫には決まった寿命がなく、割れたことにも定まった意味はありません。感謝して送り出すか、直して飾り続けるかを、手元の一体と向き合って決めてください。