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招き猫の歴史・文化

招き猫は中国発祥?どこの国のものか、中国や海外の招き猫との違いを解説

この記事でわかること

  • 置物の招き猫は、江戸時代の終わりごろに日本で誕生
  • 中国由来なのは、猫が顔を洗うと客が来るという唐の俗言
  • 中国語では招財貓と書き、金色で手が動くものが目立つ
  • 下向きの日本の手招きは、海外では手を振る姿に見える

招き猫は、江戸時代の終わりに日本で形になった縁起物です。中国の店先やチャイナタウンでよく見かけるため、中国のものだと思われることも少なくありません。

中国と招き猫のつながりは、手招きに重ねられた古い俗言と、いま現地で作られ売られている招き猫の二つにあります。どちらも置物の生まれた場所とは別の話なので、分けて考えると疑問がほどけます。

2026年10月17日、研究所は唐の書物の原文と、観光庁・日本政府観光局が外国人向けに出している解説を確かめました。中国語圏の「招財貓」や手が動く招き猫、海外で手の向きが違って見える理由まで、出典とあわせて整理しています。

招き猫はどこの国のもの?【早見表】

招き猫は日本の縁起物で、中国から来たのは置物ではなく言い伝えです。何が日本で生まれ、何が中国とかかわるのかをまず表で切り分けておきましょう。

どこの国のものかの要点

  • 置物としての招き猫は、江戸時代末期の江戸で記録に現れる
  • 唐の書物には、猫が顔を洗って耳を越すと客が来るという俗言がある
  • 中国語の「招財貓」は、日本の招き猫を指す訳語として使われている

招き猫と中国のかかわりの早見表

項目どこのものか根拠
置物としての招き猫日本(江戸)嘉永5年(1852年)の丸〆猫の流行が記録に残る
手招きと客を結ぶ言い伝え中国(唐)『酉陽雑俎』に「猫が顔を洗い耳を越すと客が来る」
呼び名「招財貓」中国語の訳語観光庁の中国語解説が招き猫をこう訳す
金色で手が動く招き猫中国などで現地生産研究所の取材で島村恭則氏が説明

置物としての招き猫は日本生まれ

片手を上げた猫の置物は、江戸の町で流行した記録が最も古いものです。京都文化博物館の解説では、今戸焼の猫の土人形「丸〆猫(まるしめねこ)」が江戸で流行したのは嘉永5年(1852年)です。

丸〆猫について、デジタル大辞泉プラスは全国の招き猫で最も古い作例と説明しています。観光庁が外国人向けに出す解説も、最初の招き猫の登場を19世紀半ばごろと推定しました。

ただし同館は、片手を挙げた猫の造形が現れた時期までは判然としないと書いています。つまり生まれた年は決められなくても、生まれた国は日本だと、記録から言えるわけです。

民俗学者の飯倉義之氏は、研究所の取材に「猫の形の置物みたいなものは、他の文化でも作ったかもしれませんけれども」と前置きしています。そのうえで、商売繁盛の意味を持たせて寺社にまつわって配布するのは日本独自だと語りました。記録の古さに加えて、意味と配り方の面からも、招き猫は日本で生まれた縁起物といえます。

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英語で日本を紹介する日本政府観光局(JNTO)の記事にも、発祥は日本だとはっきり書かれています。岡山市の招き猫美術館も、招き猫文化の発祥を日本と答えています。

豪徳寺や今戸神社など、寺社に伝わる発祥の話と浮世絵の記録は、由来の記事で比べました。

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中国にあったのは「猫が顔を洗うと客が来る」という俗言

中国とのかかわりとして挙げられるのは、唐の書物に書き留められた猫の俗言です。唐の段成式(だんせいしき)が著した『酉陽雑俎(ゆうようざっそ)』の続集巻八に、次の一文があります。

原文は「俗言貓洗面過耳則客至」で、猫が顔を洗って前足が耳を越えると客が来る、と世間で言われていたという意味です。この文は猫の目や鼻の性質を並べた段の中にあり、置物や像の話ではありません。

同じ段には、平陵城という古い町に金の鎖を帯びた猫がいて、銭が蝶のように飛んでいたという言い伝えも記されています。のちに編まれた類書『太平広記』も、この猫の段を『酉陽雑俎』からの引用として載せました。

一方で日本の世界大百科事典(旧版)は、店先に猫の像を置くのは江戸時代からだとしています。そのうえで、この習わしが中国の故事から来たという説を挙げました。ただし同じ項目は、関東では豪徳寺の猫の恩返しの話として伝わってきたとも書いています。

そのため中国の俗言は、手招きのしぐさに重ねられた説の一つとして受け取るのが確かです。置物の起こりを示す資料ではない点を押さえておくと、「中国発祥」という話に振り回されずにすむでしょう。

猫が顔を洗うしぐさそのものが何のための行動なのかは、次の記事で紹介しています。

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だるまと同じく、中国の話を日本で形にした縁起物

中国の話を下敷きに日本で形が生まれた点で、招き猫はだるまとよく似た歩みをたどっています。デジタル大辞泉によると、だるまは中国禅宗の始祖とされる達磨大師の坐禅の姿をまねた張り子です。

日本大百科全書は、張り子の起き上がり達磨が登場したのは享保年間(1716〜1736年)以降らしいとしています。人物の故事は中国から来て、倒れても起き上がる人形の形は日本で育ったということです。

もっとも、だるまが写したのは高僧という一人の人物でした。これに対して招き猫は、身近な猫が前足を上げるしぐさを写し、上げる手の左右で招くものを分けています。

だからこそ、招き猫を「中国のもの」と呼ぶのは、だるまを中国の人形と呼ぶのに近い言い方です。言い伝えの出どころと、縁起物として形になった場所を分けると、どちらの国の文化かを説明しやすくなります。

だるまや福助など、ほかの縁起物と比べた招き猫の特徴は、縁起物としての招き猫の記事で扱いました。

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中国・台湾・香港の「招財貓」と日本の招き猫の違い

中国語圏で「招財貓」と呼ばれる招き猫は、呼び名と、よく見かける色や動きが日本と異なります。片手で福や客を呼ぶという骨組みは同じなので、別の縁起物ではなく、同じ招き猫の土地ごとの姿として見比べましょう。

招財貓との違いの要点

  • 中国語では「招財貓」と書き、財を招く役目が名前に入っている
  • 中国の飲食店では、金色で手が自動で動くものがよく見られる
  • その多くは日本からの輸入ではなく、現地で作られている

日本の招き猫と招財貓の比較表

日本の招き猫と中国で見かける招財貓を並べると、変わるのは名前・色・動き・作られる場所です。公的な解説と研究所の取材で確かめられた点だけを表にしました。

日本の招き猫と中国で見かける招財貓の比較

比べる点日本の招き猫中国で見かける招財貓
呼び名招き猫(招く相手は名前に入らない)招財貓(繁体字)・招财猫(簡体字)
定番の色白・黒・茶の三毛金色のものが目立つ
手の動き動かない焼き物が中心手が自動で動くものがある
主な作り手常滑・瀬戸などの国内産地中国など現地のメーカー
左右の意味左手は客、右手は財中国語の公的解説でも同じ説明

表の色・動き・作り手の右の列は、民俗学者の島村恭則氏が研究所の取材で話した内容にもとづきます。いずれも中国の飲食店でよく見かける姿の傾向で、すべての招財貓に当てはまるわけではありません。

そのため表は、どちらが本物かではなく、よく見かける姿の違いとして読むのが自然です。表の行ごとに、違いが生まれた背景を次の2つの見出しで掘り下げます。

呼び名の違い:招く相手を名前に入れた招財貓

中国語の「招財貓」は、何を招くのかを名前の中で言い切る呼び方です。観光庁は常滑の招き猫の解説を繁体字と簡体字でも出しており、どちらも招き猫をこの言葉で訳しています。

繁体字は台湾や香港などで、簡体字は中国大陸で使われる字体です。字の上では「財を招く猫」と読めるため、金運の縁起物という受け止め方が名前から伝わります。

これに対して日本語の「招き猫」は、招くという動作と猫だけでできた名前です。同じ解説の英語版は、maneki neko を「招く」と「猫」を合わせた言葉と説明しています。beckoning cat と訳されることがあるとも添えられていました。

さらに英語圏では lucky cat という呼び方も広く使われています。nippon.com は、台湾や各地のチャイナタウンでこの名が通っていると書きました。つまり海外の呼び名は、しぐさを訳すか、ご利益を訳すかで分かれていると整理できます。

英語での呼び方の使い分けと説明の仕方は、英語の記事にまとめました。

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姿の違い:金色で手が自動で動く招財貓

中国の店先で見かける招財貓には、全身が金色で、手が自動で動くものが含まれます。研究所の取材に応じた島村恭則氏も、こうした招き猫に中国の飲食店でよく出会うと語っています。

島村氏によれば、それらは日本からの輸入品ではなく、大半が中国国内で作られ、出回っているそうです。

中国の人々の間でも、招き猫は日本から来たものという認識があるようだと島村氏は付け加えました。それでも、すでに現地の暮らしに溶け込んだ縁起物になっているといいます。

一方で日本の定番の姿も、昔から変わらずにあったわけではありません。観光庁の解説では、常滑が1950年に国内最大の産地となり、大きな目と耳の姿が定まったとされています。

京都文化博物館も、丸い二頭身の常滑系の姿が現れたのは昭和20〜30年代頃といわれると紹介しています。つまり日本の定番の姿も、時代とともに形づくられてきたものだと見ることができるでしょう。

同じ形でも土地によって意味が変わるという島村氏の見方は、インタビュー記事に詳しく載っています。

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アメリカなど海外で手の向きが違って見える理由

アメリカなど海外で招き猫の手が日本と違って見えるのは、国によって手招きのしぐさそのものが違うためです。猫の形が変わったのではなく、見る人の身ぶりの常識が違うと考えると理解しやすいでしょう。

手の向きの要点

  • 日本の手招きは、手のひらを下に向けて指を動かす
  • 英語圏の人には、招き猫が手を振っているように見えることがある
  • 左右の意味は、中国語や英語の公的解説でも日本と同じ

日本の手招きは手のひらを下に向ける

招き猫の手が写しているのは、日本で「おいで」と呼ぶときの下向きの手のひらです。JNTOは、日本の手招きは手のひらを下に向けるもので、多くの国で一般的な外向きの身ぶりとは違うと説明しています。

nippon.com によると、英語圏の国から来た人の目には、招き猫が手を振る姿に映ることもあるそうです。日本では「おいで」の合図でも、海外では「さようなら」や「こんにちは」の手ぶりと重なりやすいのです。

さらに手が前後に動く仕組みが加わると、手を振る姿という印象はいっそう強まります。海外の店先で見た招き猫に違和感を覚える人がいるのは、この身ぶりの差によるものでしょう。

だからこそ海外の人に招き猫を紹介するときは、これは別れのあいさつではなく客を呼ぶ動作だと一言添えると誤解が解けます。日本の手招きの形を実際にやって見せるのも、伝わりやすい方法です。

左右の意味は中国語や英語の説明でも変わらない

手の向きの見え方は国で違っても、左右の手に込める意味は海外向けの説明でも同じです。観光庁の解説は、英語版・繁体字版・簡体字版のいずれでも、左手は客を招き、右手は幸運と財を招くと書いています。

スペインの磁器ブランド、リヤドロの公式サイトも、右手は繁栄とお金、左手は訪れる人を招くと説明しました。翻訳されても言い伝えの中身は保たれ、呼び名だけが土地の言葉に置き換わったことがわかります。

なお招き猫の右手・左手は、猫の側に立って数えるのが決まりです。写真を左右反転した商品画像などでは上げた手が入れ替わって見えるため、海外の通販で選ぶときは気をつけましょう。

ただし左右に込める意味は、学問で確かめられた定めではなく、受け継がれてきた言い伝えです。寺社によっては右手で縁を招くなど、日本の中でも説明が分かれています。

左右の意味が生まれた経緯と寺社ごとの違いは、手の左右の記事で詳しく扱いました。

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両手上げの受け止め方は海外ブランドで異なる

両手を上げた招き猫については、海外ブランドの説明が日本の受け止め方と分かれます。リヤドロは両手上げの姿を、客とお金を招き、家や店を守るものとして紹介しています。

日本でも両手上げを「幸運を招く」と説明する施設はあり、招き猫美術館がその例です。一方で日本では、イミダスが記すように、両手上げは「お手上げ」を思わせるとして縁起が悪いとされてきました。

つまりリヤドロの説明には、日本で語られる「お手上げ」の連想が出てきません。両手上げは招きと守りを兼ねた姿として描かれ、白い磁器にプラチナの光沢を施したスペイン製の作品として売られています。

このように海外で作られる招き猫は、日本の言い伝えを借りながら、その土地の受け止め方で説明し直されています。両手の招き猫を海外で見かけたら、作り手がどう説明しているかを確かめてみてください。

両手上げが日本で敬遠されることがある理由は、両手の招き猫の記事にまとめています。

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手が動く招き猫と、海外でつくられる招き猫

手が動く招き猫や海外ブランドの招き猫は、日本の産地の焼き物とは作られ方が違う招き猫です。どれが良い悪いではなく、作り方の違いを知っておくと、自分に合う一体を選びやすくなります。

作られ方の違いの要点

  • 手が自動で動く招き猫は、中国などで現地生産されるものが多い
  • フランスのバカラやスペインのリヤドロも招き猫を製造している
  • 日本の産地のものかどうかは、箱や本体の表示で確かめる

手が動く招き猫は中国の店先で目立つ

電池やソーラーで手が動く招き猫は、中国の店先でよく見かけるタイプです。島村氏が中国の飲食店で見かけると話した金色の招き猫にも、手が自動で動くものが含まれていました。

招き猫の素材も、焼き物だけに限りません。招き猫美術館は、粘土・陶器・磁器のほか、木・紙・ガラス・強化プラスチックの招き猫もあると紹介しています。

あわせて日本招猫倶楽部の説明では、国内の産地と並んで海外での生産も盛んです。手が動くかどうかに加え、素材や作られた国まで含めて見ると、招き猫の幅の広さがわかるでしょう。

一方で、ヨーロッパの高級な器のブランドも招き猫を手がけています。招き猫美術館によると、フランスのバカラやスペインのリヤドロも招き猫を製造しています。招き猫は国を越えて作られる意匠になったのです。

海外で招き猫が好まれる理由と、大正時代から続く輸出の歩みは、海外人気の記事で紹介しています。

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日本の産地の招き猫を見分ける手がかり

日本の産地で作られた招き猫かどうかは、箱や本体にある産地や窯元の表示で確かめるのが確実です。三毛で小判を持つ姿は日本の定番ですが、同じ姿の招き猫は海外でも作られています。

国内の主な産地として日本招猫倶楽部が挙げるのは、愛知県の瀬戸市と常滑市、岐阜県の多治見市、石川県の金沢市や小松市です。

愛知県公式観光サイトによれば、瀬戸焼(愛知県瀬戸市)の招き猫はスリムな磁器で、フリルなど細部の表現を得意としています。常滑焼(愛知県常滑市)のほうは、ずんぐりとした二頭身の陶器で、耳と目が大きく顔が丸いのが目印です。

こうした産地ごとの姿の特徴も手がかりになりますが、形だけで生まれた場所を決めることはできません。

そのため、産地の表示を最初に確かめ、そのうえで瀬戸系か常滑系かといった造形の特徴を見比べる順番がよいでしょう。手が動く招き猫を選ぶか、産地の焼き物を選ぶかは、飾る場所や好みに合わせて決めて構いません。

古瀬戸と呼ばれる細身の姿や、瀬戸の招き猫がたどった歴史は、瀬戸焼の記事にまとめてあります。

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産地の表示を手がかりに選ぶと、瀬戸の窯で今つくられている招き猫も気になってきます。招き猫研究所を運営する株式会社日本招き猫総合研究所のブランドが「Luxen Maneki」です。瀬戸焼の窯で、職人が金彩を一体ずつ手描きしています。

よくある質問

Q. 招き猫は日本の文化ですか?

A. 日本の文化です。片手を上げた猫の置物は、今戸焼の丸〆猫が嘉永5年(1852年)の江戸で流行したのが、記録に残る早い例とされます。中国には猫が顔を洗うと客が来るという唐代の俗言があり、手招きの姿に重ねる説もあります。ただ、置物として形になったのは日本でした。

Q. 招き猫は中国語で何と書きますか?

A. 台湾や香港などで使う繁体字では「招財貓」、中国大陸の簡体字では「招财猫」と書きます。常滑の招き猫を紹介する観光庁の多言語解説も、中国語版ではこの言葉を使っています。字の上では財を招く猫という意味です。

Q. 台湾にも招き猫はありますか?

A. あります。nippon.comによると、招き猫は日本の外では台湾や世界各地のチャイナタウンでよく見られます。そこではlucky catと呼ばれているそうです。台湾で使われる繁体字なら、招き猫の表記は「招財貓」です。

Q. 招き猫の発祥地はどこですか?

A. 国としては日本ですが、発祥の地は一つに決まっていません。京都文化博物館は豪徳寺・自性院・檀王法林寺に伝わる説などを挙げています。岡山の招き猫美術館は、今戸焼説や伏見稲荷説も紹介しました。どの説も寺社や土地の言い伝えにもとづいています。

招き猫研究所がつくる瀬戸焼の招き猫「Luxen Maneki」

招き猫は日本で生まれ、いまでは中国語圏やヨーロッパでも作られる縁起物になりました。だからこそ、生まれた国の産地で作られた一体を手元に置きたいと考える人もいるでしょう。

ただ、店頭では海外で作られたものか、どのように仕上げたものかまでは見分けにくいでしょう。「Luxen Maneki」は、株式会社日本招き猫総合研究所(招き猫研究所の運営会社)の招き猫です。六古窯の一つに数えられる瀬戸焼で作られた一体です。

伝統窯の職人が手描きで金彩を施し、ご注文を受けてから一点ずつ仕上げるため、お届けまでは約4〜6週間かかります。届けるときは特製の桐箱に納めます。桐は、湿気を吸ったり放ったりして内部の湿度変化をやわらげる性質で知られる木です。

まとめ

招き猫は、日本の江戸の町で置物として誕生した縁起物です。中国とのつながりは、唐の『酉陽雑俎』に残る客を招く猫の俗言と、いま現地で作られる招財貓の二つにあります。

中国で見かける招き猫は、財を招くと名前で言い切る呼び名や、金色で手が自動で動く姿が日本と異なります。海外で手の向きが違って見えるのは、手のひらを下に向ける日本の手招きが、手を振る身ぶりと重なるためです。

左右の意味は、中国語や英語の公的な解説でも日本と同じように伝えられています。日本の産地の招き猫を選ぶなら、箱や本体の産地表示を確かめるところから始めてみてください。